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ひかりのぼうし

8月の海辺。太陽の眩しさに目が開けられない。薄目で光り輝く海面を見つめた。
10月の夕暮れ。別れ際に友達と立ち話をしていると、オレンジの空が真っ暗になっていた。
4月の公園。芝生に寝転がり日向ぼっこ。長い冬が終わり、訪れた春のひだまりを浴びる。

私たちは、太陽の光とともに暮らしています。季節らしさを感じたり、一日の流れを感じたり、ただ心地よさを感じたり、健やかに生きるために欠かせない存在です。

ひかりのぼうしは、目で見るのではなく、太陽の光の声を耳で聴いてみようと思い、制作しました。帽子を被ると、明るさに合わせてメロディが流れます。眩しい明るさのときは、陽気なメロディになったり、暗くなってきたときは、落ち着いたメロディになったり。
ひかりのぼうしを使って、目で感じる光が音に変わると、きっと楽しい体験が生まれそうです。たとえば光に対して視覚障害を持つ方が明るさを感じることができます。また、幼稚園に通う子供に渡したひかりのぼうしのメロディが母に届いたとしたら「ひなちゃん、今散歩してるのかな」と、やわらかに行動を知ることもできます。

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