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CIRCULAR RENOVATION™

脱炭素社会に向け歩みはじめた日本では、公共施設、住宅などの建築物の老朽化が問題になっています。この対策としてCO2を大量に排出するスクラップ&ビルド方式ではなく、建築を再生するリノベーション方式に注目が集まっています。「CIRCULAR RENOVATION™」は建築物の再生だけでなく、そこから廃棄されるモノの再資源化を図り、新たな循環を生み出すフレームワークです。
全てのプロセスをRethinkすることから始め、まだ使えるモノを修繕・再計画するReturn、不要なモノは市場に還すReuse、廃棄するモノを再資源化するRecycle、再資源化できるモノで設計するReselect、解体・回収を前提にしたデザインや、 廃材をアップサイクルするRedesign、空間をアップデートし建築物を再生するRenovateまで、6つの「Re」をつなげ、資源循環型のリノベーションへ挑戦しています。

1. Return まだ使用できるものを回収・修繕し、次の計画に再配置する。
2. Reuse 計画から漏れたものは、リユース市場で次の使用者を探す。
3. Recycle 廃棄されるものは、徹底した分別・リサイクルにより再資源化する。
4. Reselect 天然素材や再生素材など、環境に配慮した素材選定を行う。
5. Redesign 解体・回収を前提にしたデザインや、 廃材を活用したアップサイクルを行う。
6. Renovate 空間の機能をアップデートし、建築物の再生を図る。

「CIRCULAR RENOVATION™」が実践されたショールーム兼ショップ「REMARKET」は、ブックオフコーポレーション株式会社と株式会社モノファクトリーにより、「不要品の使い方を創造し、捨て方をデザインする」というコンセプトを実現する新ブランドとして誕生しました。店内には、廃棄物から生まれたプロダクトやレトロ雑貨が並びます。
解体工事では、廃棄物の99%リサイクルを達成。設計においては環境に配慮した内装材を使用し、パレットや学校机の天板等の廃棄物をアップサイクルした家具や什器をデザイン。訪れる人が、モノの循環を体感し、環境問題を自分事として考えるきっかけとなる空間になっています。また、いつかこの空間が役目を終え解体される時には、全てを再資源化できるように設計しています。

「CIRCULAR RENOVATION™」は私たちの生活を豊かにする「創造」と、地球環境の「保全」の双方の視点からアプローチし、循環を前提としたリノベーションを志向したフレームワークです。 これに共感を頂けるたくさんの方とオープンなプラットフォームを築き、大きなムーブメントにしていきたいと考えています。

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