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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
全国で減少・廃業が進むガソリンスタンド、特に過疎地域や災害リスクの高い地域に残る小規模サービスステーションを扱う。ガソリンスタンドは、道路に面した立地、広い車両動線、雨天対応のキャノピー、事務所・整備スペースを持ち、地域のエネルギー供給拠点として認知されている。本提案では、閉鎖予定または遊休化した施設を対象に、自治体、石油元売・SS事業者、電力・通信・物流事業者と連携し、地域分散型の災害救援拠点へ変異させる。
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なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
ガソリンスタンドは、この30年で施設数が約46%まで減少し、人口減少、後継者不足、EV化の進展によって、地域からさらに姿を消すことが予想される。しかし、失われようとしているのは給油機能だけではない。道路沿いの視認性、車両が出入りしやすい動線、雨風を防ぐ屋根、整備・保管スペース、そして地域の移動とエネルギーを支えてきた人的ネットワークも同時に失われる。
私自身、阪神・淡路大震災の際、四輪車では渋滞により被災地への移動に6~8時間を要する一方、二輪車は道路の隙間を通って早く到達できることを経験した。この経験から、災害発生直後に必要なのは、大型施設へ集中させた備蓄だけではなく、地域に分散し、すぐに出動できる小さな救援拠点だと考えている。
ガソリンスタンドは、もともと「移動する人とエネルギーをつなぐ場所」であり、この役割は電動化後も失われない。既存の空間と地域との関係性を生かし、災害救援電動バイク、電源、通信、医療・生活物資を組み合わせることで、平時と災害時の双方で地域を支える、新しい公共インフラへ再生できる可能性がある。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
本提案では、廃業予定または遊休化したガソリンスタンドを、平時と災害時で役割を切り替える地域分散型の救援拠点「LIFELINE PIT」へ変異させる。建物を全面的に造り替えるのではなく、既存の空間特性を生かし、必要な機能をモジュールとして追加する。
キャノピーには太陽光発電と蓄電設備を設置し、停電時にも稼働できる独立電源を確保する。給油・整備スペースは、災害救援電動バイクRES-1の保管、充電、点検、出動準備を行うモビリティピットへ転換する。事務所は、衛星通信、4G・5G、LoRa等を組み合わせた情報通信室兼遠隔医療・救護スペースとし、サインポールは拠点の稼働状況や避難情報を知らせる地域ビーコンとして再利用する。地下設備も廃止・安全確認後、地域条件に応じて水やエネルギーを蓄える設備への転用を検討する。
配備するRES-1は、前後二輪駆動、極太低圧タイヤ、軽量・折り畳み構造を持ち、瓦礫、冠水、段差、狭い道路など、四輪車が進入できない場所を走行する。情報収集、通信中継、応急救命、医薬品・食料の搬送など、目的に応じて装備を交換できる。外部給電機能を備えれば、現地での照明、通信端末、医療機器への電力供給も可能になる。
平時はEV・電動バイクの充電、交換式バッテリーの貸出、地域配送、山間部の巡回、観光モビリティ、車両整備などに活用する。日常的に車両と設備を使うことで、災害時にありがちな「備蓄したまま動かない」状態を防ぎ、維持管理費を事業収入で支える。災害発生時には運用モードを切り替え、自治体や消防、医療、電力、通信、物流事業者と連携して、被災状況の確認と救援活動を直ちに開始する。
社会実装は、自治体とSS事業者等の防災協定を基盤に、まず1か所の遊休ガソリンスタンドで実証する。平時サービスの採算性、停電時の自立運転、救援バイクの出動時間、通信・物資搬送能力を検証し、設備・運用・連携方法を標準パッケージ化する。大規模な新設工事を必要としないため、同じ課題を抱える全国の施設へ展開できる。
この変異により、地域が蓄積してきた空間、仕事、人のつながりを失うことなく、給油所を「燃料を供給する場所」から「命・電力・情報・移動を支える場所」へ更新する。点在するLIFELINE PITがネットワーク化されれば、災害時の空白地域を減らし、日常と非常時が連続した、しなやかな地域インフラを形成できる。
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消えゆくガソリンスタンドを、地域の命をつなぐ災害救援拠点へ
減少するガソリンスタンドを、災害救援電動バイク、交換式バッテリー、非常用電源、通信設備、医療・生活物資を備えた地域分散型の防災インフラ「LIFELINE PIT」へ変異させる。平時はEV充電、地域配送、観光・巡回モビリティの拠点として運用し、災害時には道路が寸断された地域へ救援バイクを送り出す初動対応基地となる。既存の屋根、整備スペース、道路沿いの立地、地域に根付いたネットワークを生かし、「燃料を供給する場所」から「命・電力・情報をつなぐ場所」への転換を提案する。
