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NB-606

NB-606は車のウィンカーの点滅を用いたグルーヴマシーンである。

音楽に高揚感をもたらすとされる「グルーヴ(Groove)」は、感じるポイントや解釈が人によって異なり、言葉で定義することが難しい言葉である。そこで私は自分が身近に感じるグルーヴを作品として作ることにした。作品の制作/鑑賞を通して、人々とグルーヴとは何かを議論できると考えたからだ。

私が身近に感じるグルーヴ、それは「車のウィンカーの点滅のズレ」である。ウィンカーの明滅のタイミングはウィンカーの機種や電球の寿命で微妙に異なる。交差点で右折を待つ車の列を見ていると、バラバラに点滅していたはずのウィンカーのタイミングが徐々にズレて一斉に点滅する瞬間が訪れる。それぞれのウィンカーは反復的に点滅しているだけなのに、それらを私たち人間が観察すると無限にも思える複雑なリズムパターンと一瞬の高揚感を見出してしまう不思議。これが私の感じる「グルーヴ」であった。

あなたはどんなものにグルーヴを感じますか?

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