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Graft On

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台風15号の被害を受けたヒノキの巨木は、木という本来の役割を失って切り株になった。私たちはここに新たな役割を与えるため、座面を整えて柔らかな椅子にするという補完を行なった。
今まで壊れたモノや破壊されたモノは、その本来の姿に戻そうと修理される、あるいは放置、破棄されてきた。しかし修理ではなくその本来性から離れて新たな役割を与えること、補完していくことがモノと人の新たな在り方ではないだろうか。
切り株を3Dスキャンしたデータをもとに切り株にぴったりフィットするモデリングを行った。出力には造形範囲が1m×1m×1mの大型3Dプリンターを使用し、素材には耐候性のある熱可塑性エラストマーを用いた。
構造には負のポアソン比をもつオーゼティックパターンを使用した。このパターンは人が座ることで変形し柔らかさを生み出す。製作した椅子は切り株の断面の形状や角度の違いから場所によって柔らかさが違く、その人自身の体重や座り方で振る舞いを変える。

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