NEWVIEW AWRDS 2020 結果発表
ファッション/カルチャー/アート分野のxRコンテンツアワード、NEWVIEW AWARDS 2020。
受賞作品を発表!3次元空間の新たな表現と体験を切り拓く次世代のクリエイターの受賞作をご覧ください。
テーマはDESIGN YOUR ULTRA EXPERIENCE "超体験のデザイン"。
作品制作のツールは誰もが簡単にVR/AR/MRコンテンツをクリエイト&発信できる プラットフォーム「STYLY」(https://styly.cc/)です。
2020年8月3日-11月9日まで募集が行われ、世界9ヶ国から合計145作品(AR:59作品、VR:86作品)の応募がありました。
GOLD グランプリ
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Judge’s comment: 宇川直宏(現在美術家(DOMMUNE))
不死鳥と聞くと手塚治虫の「火の鳥」が自動的に脳内で立ち現れる日本人は多いだろう。氏のライフワークであった火の鳥は、生命の本質と永遠の命を時空を超えて描いた、まさにXRの古典であると捉えることができるが、この「Birds of a Scape」はどうだろう? 「人の役にたったことのない、ただ生きているだけの不死鳥」という設定は、未来においても過去においても木偶の坊足りうるというのか?そんなことはない。このジェネラティヴな音と光の世界は、予測不可能な円環運動を描く点において、"火の鳥"に劣らないイノセントな"光の鳥”を生み出している。そして無限に輪廻を繰り返す「Birds of a Scape」はARとしても機能し、物理空間をも浄化する。この作品に若き才能の鼓動を感じる!!!!
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Judge’s comment: 真鍋大度(アーティスト・インタラクションデザイナー・プログラマ・DJ)
作品が持つ世界観や体験を壊さず、さらなる仕組み、アウトプットの作り込みで進化をしていくことに期待して選定した。
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Judge’s comment: デイヴィッド・オライリー(マルチディシプリン・アーティスト)
インタラクティブな音楽に合わせて、鳥になって空を飛ぶ、おだやかなフライト。これは誰もが必要と感じる体験だと感じました
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Judge’s comment: 和田彩花(アイドル)
不死鳥の背中に乗って、空を飛びます。仲間の鳥を呼んだり、光や音を集めるには、体験者の存在が欠かせません。コントローラーで仲間を呼ぶたび、飛んでいる空は自分の景色となっていきますし、操作するたび様々な音色が聞こえてきます。鳥と光と音の物語に、自分が参加して初めて景色が生まれる詩的な世界観が心を温めてくれました。
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Judge’s comment: ルー・ヤン(アーティスト)
この作品は、音楽と風景の体験を融合させた全体的なフレームワークデザインが非常に完成度が高く、さらに時間をかけてビジュアルに磨きをかけることで、より面白くて完成度の高いVRゲームになると感じました。今後のアップグレードにも力を入れていただきたいという意味でも、GOLDに選出しました。
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Judge’s comment: ジェシー・ダミアーニ(ライター、プロデューサー、キュレーター)
Birds of a Scapeは、心のこもった体験であると共に、身体の動きと共創を誘うユニークなインタラクション言語でもあると感じました。仮想空間でユーザーの身体を活性化させるような、VRのユニークな機能を取り入れているだけでなく、喚起的で芸術的な方法でそれを実現していました。Birds of a Scapeの物語はユーザーの動きによって情報を得られるため、一人一人が自分の共感覚的な軌跡を残していきます。このようなユーザーの動きによる生成的な要素を取り入れていることで、驚きと豊かさがさらに増しました。
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Judge’s comment: ケンミン・リュー(Bito創業者・クリエイティブディレクター)
特にこの作品に関しては、さらなるイノベーション、ブレイクスルー、応用があることを期待しています。ビジュアル面では、体験がとても面白いです。
SILVER 準グランプリ
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Judge’s comment: ジェシー・ダミアーニ(ライター、プロデューサー、キュレーター)
ARの未来を考えるとき、世界規模のゲームや押し付けがましい広告環境に考えを馳せることが多いと思います。DANDELIONはこのパラダイムを覆すもので、ユーザーに自動販売機のような一般的なオブジェクトとのインタラクションを求めます。自動販売機のようなありふれた物体は、背景となる要素としてではなく、現実世界でのユーザーの体験の焦点となります。このようなシーンを設定することで、見慣れた空間に新たな理解を呼び起こし、ユーザーが自身の携帯電話を離した後でも体験の印象が残るという、ARならではの体験を提供できている作品だと感じました。
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Judge’s comment: ケンミン・リュー(Bito創業者・クリエイティブディレクター)
本作は、AR技術を使用したことで物理的なインタラクションに面白さが加わったように感じました。サウンドデザインを加えて、より完成度の高い体験になることを期待します!
SILVER 準グランプリ
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Judge’s comment: デイヴィッド・オライリー(マルチディシプリン・アーティスト)
エレガントな発想で、とてもよくできていると感じました。このアーティストはデザインに対する優れたセンスを持っています。
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Judge’s comment: 和田彩花(アイドル)
三次元的に再現された部屋には、液晶画面という二次元的、平面的な物体が存在し、画面には三次元的に捉えられた草原と空のイメージが映し出されます。液晶画面がクニャっと曲がっていたり、膨大な数になったり、または液晶画面に映し出されているはずのイメージが部屋の壁全体に広がっていたりするなど、枠組みや次元を超える、広がりと連続性を感じました。自分が普段接している芸術、主に絵画では、近代以降、二次元のカンヴァスをどう描くかがテーマになっています。この作品は、芸術の文脈で捉えても、素敵な側面が見えてきそうだなと思いました。