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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
私が対象とするのは、「京都・鴨川の納涼床」です。現在の納涼床は世界に誇る水辺の伝統文化である一方、そのほとんどが特定の高級飲食店の営業スペース(私的占有空間)に限定されています。観光資源として特権化・固定化され、都市の日常の風景や市民の手から完全に切り離されてしまっているこの水辺の現状を、私たちは真の意味での「RED SPACE」と定義します。
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なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
目に見える建物や空間だけでなく、「文化や歴史が商業的に占有され、市民の日常から隔離されてしまった状態」こそが、現代都市が直面している最も深刻な空間の危機だからです。歴史的な風景をただ立ち入り禁止の文化財として凍結したり、無機質な商業インフラとして固定化したりするのではなく、市民が等しく豊かな水辺の恩恵を受けられる「本来の公共性」を京都の伝統文化のなかに再び取り戻す必要があると考え、この空間を扱います。
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どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
観光地として定着してしまった納涼床の文化を抽出し、現在の納涼床の対岸に有機的な形状の納涼床となる半外部空間を設けます。
具体的には、対岸の歴史的な街並みを望む左岸に、流れるような有機的曲線を描く木製の巨大な立体遊歩道を挿入します。全長750mmピッチの現代的な跳ね出し木製構法によって、川面を渡る心地よい風を空間へと引き入れながら、人々に「寝転ぶ」「夕涼みをする」「集う」といった自由で予測不可能な日常の振る舞いを誘発します。伝統的な素材の記憶を21世紀の開かれたライフスタイルへと適合させることで、歴史的価値を未来の日常の風景へと受け渡す変異計画です。
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左岸の舞台
京都の鴨川に架かる「納涼床」は、世界に誇る水辺の伝統文化である。しかし現代において、それらは特定の高級飲食店の営業スペースに限定されており、一般の市民や若者が日常の憩いの場として自由にアクセスできる「公共空間としての納涼床」は完全に絶滅に向かっている。伝統が観光資源として特権化・固定化され、都市の日常の風景から遊離してしまっている現状こそが、真の意味での「RED SPACE」である。
