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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
本提案では、都市公園から姿を消しつつあるジャングルジムを対象とする。特に東京都内では、安全性への配慮や遊具の老朽化、維持管理コストの増加などを背景に撤去される事例が増えており、かつて子どもたちの遊び場であった空間が急速に失われている。ジャングルジムは単なる遊具ではなく、登る・見る・集まるといった多様な行動を生み出す立体的な空間である。本提案では、この「絶滅危惧空間」を新たな視点で捉え直し、現代社会に求められる公共空間へと変異させることを目指す。
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なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
ジャングルジムは近年、安全性を理由に全国的に撤去が進んでいる。特に東京都では、公園の再整備や老朽化に伴い、より安全性の高い複合遊具へ更新される事例が増えている。しかし、その背景には事故を防ぐという目的だけでなく、「危険を排除する」ことが優先される社会の価値観がある。一方で、遊びの中には子どもの成長に必要な適度なリスク(Risk)が存在し、それをすべて排除することは、挑戦する機会や身体能力・判断力を育む経験まで失わせてしまう。
また、ジャングルジムは平面的な遊具とは異なり、高さや視点の変化によって空間を立体的に体験できる数少ない遊具である。登る・降りる・隠れる・見渡すといった多様な行動を誘発し、子ども同士のコミュニケーションや遊び方を自然に生み出すポテンシャルを持っている。さらに、その構造は遊具という枠を超え、ベンチや休憩場所、地域交流の場などへ発展させる可能性も秘めている。
つまり、ジャングルジムは「危険だから撤去すべき遊具」ではなく、社会に合わせて新たな価値を与えることで再生できる空間である。本研究では、その潜在的な可能性に着目し、失われつつある公共空間を現代の暮らしに適応した新たな居場所として再提案する。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
本提案では、ジャングルジムの特徴である立体的なフレーム構造を活かしながら、高さを操作することで行動や空間の感じ方を変化させることを基本手法とする。
一般的なジャングルジムは、すべての場所が「登るため」の高さとして計画されている。しかし本提案では、高さに段階的な変化を与えることで、対象年齢や利用目的に応じた複数の居場所を一つの構造体の中に共存させる。低い部分では幼児が安心して遊び、大人は腰掛けたり子どもを見守ったりできる空間とする。中間の高さでは小学生が自由に移動しながら遊び、最上部では挑戦する楽しさや達成感を得られる空間を形成する。このように高さをデザインすることで、一つの構造物が世代ごとに異なる意味を持つ空間へと変化する。
さらに、高さの違いは視線や滞在時間、行動範囲にも影響を与える。子どもは登ることで新たな景色を発見し、大人は地上からその様子を見守る。異なる高さに人が滞在することで自然な視線の交差や会話が生まれ、これまで遊具と保護者という関係だった空間が、多世代が同時に過ごせる公共空間へと発展する。
また、安全性については「危険をなくす」のではなく、「挑戦できるリスクを残しながら重大事故につながるハザードを排除する」という考え方を取り入れる。落下高さや安全領域などの安全基準を満たしつつ、高さや動線を調整することで、成長につながる遊びを維持する計画とする。
アウトプットとしては、高さごとの利用者や行動を可視化した設計提案を行い、寸法の違いが人の行動や滞在に与える影響を検証する。将来的には、公園だけでなく学校、広場、商業施設、公共施設などにも展開可能な、新しい立体的公共空間のプロトタイプとして社会実装を目指す。
本提案によって、撤去され絶滅しつつあるジャングルジムは、子どもだけの遊具ではなく、子どもから高齢者までが自然に集い、挑戦・交流・滞在が生まれる地域の居場所へと変異する。安全性と遊びの価値を両立しながら、失われつつある空間に新たな社会的価値を与えることが、本提案の目指す姿である。
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Risk&Safety -挑戦を残し、安全を更新する-
絶滅しつつあるジャングルジムに注目し、完全に取り壊すのではなく
現代のニーズに合わせた形に変化させ、面影を残しながら新たな居場所へと変化させる。
現代のニーズに合わせた形に変化させ、面影を残しながら新たな居場所へと変化させる。
