CREATIVES

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目でふれる ーベルギーのくらしの視展ー

本展覧会では、1〜3台のプロジェクターによって、それぞれ異なるベルギーを舞台にした映像を投影する。映像はあえて焦点を外した状態で壁面へ投影され、ぼやけた光として空間を満たす。柱や来場者の身体は光を遮り、映像を断片化しながら、空間に揺らぎを生み出す。

本提案における「ふれる」とは、物理的な接触だけではなく、遠く離れた世界に対して自らの身体を通して関係を結び直す行為である。距離の遠く離れたベルギーの暮らしや風景は、映像や情報によって容易に知ることができる一方で、それらは切り取られた一つの視点に過ぎない。本作品では、来場者自身が空間を歩き、距離や角度を探りながら、手に持ったスクリーンを通して焦点を探すことで、初めて鮮明な風景に出会う。それは、情報を見るのではなく、目でふれ、確かめることで立ち現れる風景である。

テーマであるベルギーの「多層性」とは、新旧の建築が混在することではなく、制度、宗教、移民、職人技術、住宅形式、そして人々の生活の痕跡が異なる時間の中で重なり合い、都市や住宅を形成している状態である。本作品では、郊外、中心地、住宅街など異なる場所に存在する暮らしの断片を通して、その多層的な姿を映し出す。

来場者はそれぞれ異なる経路で映像にふれ、一人ひとり異なるベルギーの風景に出会う。ぼやけた光の中に潜む、知らない誰かの視点や見過ごされてきた暮らしは、身体を動かし、距離を測り、目でふれるという行為によってのみ姿を現す。本提案は、「見る」ことを受動的な鑑賞ではなく、遠く離れた世界を自ら確かめ、「ふれる」という身体的な経験として提示するものである。

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