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心理の法則
「ピザ」と10回言ってもらったあとに、ひじを指さして「じゃあここは?」と聞くと、 「ひざ」と答えてしまう。連想ゲームをする前に、あらかじめ果物の話をしておくと、「赤」という言葉から、「りんご」や「いちご」が連想されやすくなる。また、車の話をしておくと、同じ「赤」という言葉から、「信号」や「スポーツカー」が連想されやすくなる。これらは「プライミング効果」という心理現象のわかりやすい例といえます。このように、あらかじめある事柄を見聞きしておくことにより、他のことが覚えやすくなったり、思い出しやすくなるのです。先の事から「意識的に学んだ」からというよりは、「無意識に刺激を受けた」からという方が近いとでしょう。人は生活しているなかで知らず知らずのうちにあらゆるものから刺激を受け、無意識に自分の判断にフィルターをかけながら次の行動を取捨選択しているのです。