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作品タイトル(日本語)
flavedo. フラベド みかんの「皮」から「革」にする研究
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作品タイトル(英語)
flavedo. From orange peel to leather
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制作物のコンセプトを記載してください。
はじめに、皮と革の違いについて疑問を抱き、調べることにした。
漢字の「皮」と「革」の意味上の違いは、基本的に「なめし加工されているかどうか」という点です。
動物の未加工の皮膚は「皮」であり、その皮を製品として使用するために「なめし」加工を施したものが「革」です。
「なめし(鞣し)」とは、タンニンやクロム酸塩などの「なめし剤」の成分を浸透させる処理のことです。
なめし処理によって生物由来の生皮の防腐性、耐久性、柔軟性(加工しやすさ)が向上します。※weblio辞書参照
この情報を知り、動物性の「革」は存在するが、植物性の果実の「革」は見たことがないことに気づいた。
昨今ビーガンレザーなどが出てきたが、皮をなめし作業したものでなく、粉状にして加工されているので
漢字の「革」の意味とは少し違うものであると思った。
果実の皮は、種子の伝播のために目立つように色鮮やかである、
厚い皮で中の実を衝撃や乾燥から保護しているという特徴を持っている。
しかし、多くの人は皮を捨てている。
皮の特性を生かしつつ、捨てるという行為以外の選択肢を増やせないかと思い、
植物性の果実を使って「革」を制作することにした。
使用する果実は、多くの人が自らの手で皮を剥き食べているみかんが適性であると考えた。
手で剥いた皮の形は同じ形にはならないということも実験の中で気づきがあり、
面白いと思い、それを一つ一つを繋いで革の「柄」とすることにした。
上記にある「タンニンやクロム酸塩などの「なめし剤」の成分を浸透させる処理」は、加工の過程で毒性などがあり、
一般人では取り扱いが限られるので、猟師などが獣の革の処理で使用している
「ミョウバンなめし」をすることにした。
2021年5月から研究を開始し、何度も腐ったり、割れたりを繰り返し、検証を重ね
なめし加工の防腐性、耐久性、柔軟性を持つみかんの「革」の完成を実現した。
また、ただ革を作るのではなく、flavedo. というブランドを作り(フラベドとは、柑橘類の果皮の外皮ことである)
ハイブランドのようなバッグや財布を制作することでさらに変化の驚きが大きくなるのではないかと考えた。
多くの人が捨てるという選択しかなかったみかんの皮の価値を独自の視点から見つけ出した
この研究成果がこれからの社会のあり方を少しでも変えるきっかけになればいいなと思う。 -
制作物のコンセプトを記載してください。(英語)
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作品の素材・仕様
みかんの皮、接着芯、布
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作品の素材・仕様(英語)
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作品のリファレンスURL
https://twitter.com/sakamoto_entame/status/1440963755341320192
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作品の映像URL
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公式サイト、もしくはSNSのURL
https://twitter.com/sakamoto_entame
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特別賞のテーマにどう作品が関連しているか説明文を記載
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flavedo. フラベド みかんの「皮」から「革」にする研究
はじめに、皮と革の違いについて疑問を抱き、調べることにした。
漢字の「皮」と「革」の意味上の違いは、基本的に「なめし加工されているかどうか」という点です。
動物の未加工の皮膚は「皮」であり、その皮を製品として使用するために「なめし」加工を施したものが「革」です。
「なめし(鞣し)」とは、タンニンやクロム酸塩などの「なめし剤」の成分を浸透させる処理のことです。
なめし処理によって生物由来の生皮の防腐性、耐久性、柔軟性(加工しやすさ)が向上します。※weblio辞書参照
この情報を知り、動物性の「革」は存在するが、植物性の果実の「革」は見たことがないことに気づいた。
昨今ビーガンレザーなどが出てきたが、皮をなめし作業したものでなく、粉状にして加工されているので
漢字の「革」の意味とは少し違うものであると思った。
果実の皮は、種子の伝播のために目立つように色鮮やかである、
厚い皮で中の実を衝撃や乾燥から保護しているという特徴を持っている。
しかし、多くの人は皮を捨てている。
皮の特性を生かしつつ、捨てるという行為以外の選択肢を増やせないかと思い、
植物性の果実を使って「革」を制作することにした。
使用する果実は、多くの人が自らの手で皮を剥き食べているみかんが適性であると考えた。
手で剥いた皮の形は同じ形にはならないということも実験の中で気づきがあり、
面白いと思い、それを一つ一つを繋いで革の「柄」とすることにした。
上記にある「タンニンやクロム酸塩などの「なめし剤」の成分を浸透させる処理」は、加工の過程で毒性などがあり、
一般人では取り扱いが限られるので、猟師などが獣の革の処理で使用している
「ミョウバンなめし」をすることにした。
2021年5月から研究を開始し、何度も腐ったり、割れたりを繰り返し、検証を重ね
なめし加工の防腐性、耐久性、柔軟性を持つみかんの「革」の完成を実現した。
また、ただ革を作るのではなく、flavedo. というブランドを作り(フラベドとは、柑橘類の果皮の外皮ことである)
ハイブランドのようなバッグや財布を制作することでさらに変化の驚きが大きくなるのではないかと考えた。
多くの人が捨てるという選択しかなかったみかんの皮の価値を独自の視点から見つけ出した
この研究成果がこれからの社会のあり方を少しでも変えるきっかけになればいいなと思う。
漢字の「皮」と「革」の意味上の違いは、基本的に「なめし加工されているかどうか」という点です。
動物の未加工の皮膚は「皮」であり、その皮を製品として使用するために「なめし」加工を施したものが「革」です。
「なめし(鞣し)」とは、タンニンやクロム酸塩などの「なめし剤」の成分を浸透させる処理のことです。
なめし処理によって生物由来の生皮の防腐性、耐久性、柔軟性(加工しやすさ)が向上します。※weblio辞書参照
この情報を知り、動物性の「革」は存在するが、植物性の果実の「革」は見たことがないことに気づいた。
昨今ビーガンレザーなどが出てきたが、皮をなめし作業したものでなく、粉状にして加工されているので
漢字の「革」の意味とは少し違うものであると思った。
果実の皮は、種子の伝播のために目立つように色鮮やかである、
厚い皮で中の実を衝撃や乾燥から保護しているという特徴を持っている。
しかし、多くの人は皮を捨てている。
皮の特性を生かしつつ、捨てるという行為以外の選択肢を増やせないかと思い、
植物性の果実を使って「革」を制作することにした。
使用する果実は、多くの人が自らの手で皮を剥き食べているみかんが適性であると考えた。
手で剥いた皮の形は同じ形にはならないということも実験の中で気づきがあり、
面白いと思い、それを一つ一つを繋いで革の「柄」とすることにした。
上記にある「タンニンやクロム酸塩などの「なめし剤」の成分を浸透させる処理」は、加工の過程で毒性などがあり、
一般人では取り扱いが限られるので、猟師などが獣の革の処理で使用している
「ミョウバンなめし」をすることにした。
2021年5月から研究を開始し、何度も腐ったり、割れたりを繰り返し、検証を重ね
なめし加工の防腐性、耐久性、柔軟性を持つみかんの「革」の完成を実現した。
また、ただ革を作るのではなく、flavedo. というブランドを作り(フラベドとは、柑橘類の果皮の外皮ことである)
ハイブランドのようなバッグや財布を制作することでさらに変化の驚きが大きくなるのではないかと考えた。
多くの人が捨てるという選択しかなかったみかんの皮の価値を独自の視点から見つけ出した
この研究成果がこれからの社会のあり方を少しでも変えるきっかけになればいいなと思う。