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外に出ることを助ける服

私は高校生の頃、部活の人間関係に悩みそこからひきこもりになりました。

ある日何気なく買ったワンピースを家で着てみたところとても似合っているように感じ、テンションが上がり、そこからだんだんと外へ出ることが苦ではなくなっていきました。

高校卒業程度認定試験を受け、大学へ進学し、服でなにか外へ出たいと思っている人の力になれないかということを考えました。

そこで出来上がったのが「外に出ることを助ける服」です。

服を選ぶこともしんどい人へ向けて作った外出時の不安を軽減するお洋服です。

「外に出ることを助ける服」とはポケットの中にぬいぐるみが入っており、外でこっそり手を繋げます。
そしていつか好きなお洋服を選んで切れるようになったり、その場に即した服(スーツや制服など)を着なければいけないばめんになってもぬいぐるみをそばに持っていられるように、ぬいぐるみに別のアタッチメントをつけるとキーケースにもなる仕組みにしました。

またこれらのぬいぐるみをひきこもり当事者たちと一緒に作る活動をしています。
作ることで自分も誰かの力になれるという当たり前のことに気づき、自己肯定感を高めるきっかけになっています。

この服は販売もしていますが、引きこもりの人だけが購入するわけではありません。
これはひきこもりという状態が外出時に不安があるという一つの悩みを抱えている状態であり、引きこもりの人がひきこもり以外の人ともこの服を通じて繋がっていくことを、誰も取りこぼさない社会を目指しています。

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