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作品タイトル(日本語)
KAGUYA
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作品タイトル(英語)
KAGUYA
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制作物のコンセプトを記載してください。
このKAGUYAという照明は、インテリア照明でありながら、空気中の 二酸化炭素を吸い込み酸素を生成してくれます。二酸化炭素の排出に伴う地球温暖化などの問題が深刻化する今、二酸化炭素を減らす製品は人間や地球にとって非常に重要な課題であり、それを解決したいという思いから、このプロジェクトをスタートしました。
この製品の最大の特徴は、二酸化炭素から酸素を生み出すという機能に加えて、微細藻そのものを装飾的なデザインとして表現した事です。この製品は、産業用のバイオリアクターから着想を得ており、微細藻が光合成を行い酸素を生成すると、微細藻が培養されていきます。それによって、照明内に入っている水が時間と共に濃い緑色へと変化していき、ライトの光も濃い緑色へと変化していきます。ライトが緑色へとなればなるほど、それは微細藻が光合成を行い、培養されたという事の証明になります。ユーザーは、このライトがどれだけ二酸化炭素の削減に貢献したかを数字ではなく色で判断する事ができ、それは新しい人と製品のコミュニケーションになるのではないかと思います。
この製品のこれからの目標は、この照明内で微細藻を培養して、そこからバイオ燃料を抽出したいと考えています。この照明からバイオ燃料を得ることができると、それを動力源にモビリティを動かすというような事もできるようになるかもしれません。また、もう一つの挑戦としては食品として食べられる藻類をこの照明から得るというものです。藻類は基本的にタンパク質の含有量が多く、免疫促進などの健康機能性が認められているものも多くあります。藻類は比較的にどのような場所でも培養することが可能なため、気候などの問題から農業ができないような場所でも安定した栄養を摂取する事ができるはずです。 -
制作物のコンセプトを記載してください。(英語)
The KAGUYA lighting is an interior lighting system that absorbs carbon dioxide from the air and produces oxygen. At a time when problems such as global warming caused by carbon dioxide emissions are becoming more and more serious, products that reduce carbon dioxide emissions are a very important for humans and the earth, and we started this project with the hope of solving this problem.
The main feature of this product is that in addition to its function of producing oxygen from carbon dioxide, the microalgae itself is expressed as a decorative design. This product was inspired by industrial bioreactors, and as the microalgae photosynthesize and produce oxygen, they are cultivated. As a result, the water in the light turns dark green over time, and the light of the light also turns dark green. The more the light turns green, the more it proves that the microalgae has been photosynthesized and cultivated. Users will be able to judge how much this light has contributed to reducing carbon dioxide emissions not by numbers but by color, which I think will be a new way of communication between people and products.
Our future goal for this product is to cultivate microalgae in this lighting and extract biofuel from it. If we can obtain biofuel from this lighting, we may be able to use it as a power source for mobility. Another challenge is to use the lights to produce algae that can be eaten as food. Algae are basically high in protein content, and many of them have been recognized for their health functions such as immune promotion. Since algae can be cultivated in relatively any location, it should be able to provide a stable source of nutrition even in places where agriculture is not possible due to climate or other problems. -
作品の素材・仕様
サイズ:H270mm x φ78(ライト本体部分のみ)
重量:1500g(水の重量込み)
筐体素材:アクリル・PLA樹脂
光源素材:太陽光LED -
作品の素材・仕様(英語)
Size: H270mm x φ78 (light body part only)
Weight: 1500g (including water weight)
Housing material: Acrylic and PLA resin
Light source material: Sunlight LED -
作品のリファレンスURL
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作品の映像URL
https://youtu.be/xjIDDkFOPiY
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公式サイト、もしくはSNSのURL
@kyosuke_ishita (Twitter)
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特別賞のテーマにどう作品が関連しているか説明文を記載
KAGUYAはまさに、Democratic Experiment(s)というテーマを体現している作品だと思っています。この作品は、二酸化炭素増加に伴う環境問題が喫緊の課題である現代において、人がどのようにプロダクトと付き合っていくかということをメインテーマに制作しています。それは、単純に二酸化炭素を吸収し酸素を排出するという事だけではなく、その過程において、人とプロダクトとのコミュニケーションにどのような変化が現れるか?ということを探るというものでした。このKAGUYAでは、ライト内で培養している微細藻自体を「装飾的なデザイン」として捉えており、微細藻が光合成を行い培養されていく中で水の色は濃い緑色になっていき、それと同時にライトから放たれる光も徐々に濃い緑色となっていきます。私たちは、ライトの色を一目見るだけで、数字ではなく視覚的に、どれだけ二酸化炭素削減に貢献したかを感じることができ、時と共に変化していくその光の色を楽しむことができます。空間を照らす緑色の光は、常に私たちに自然と共に生きていく事の重要性を伝えてくれ、私たちは、今この瞬間も二酸化炭素の削減に貢献しているということを実感することができます。一般家庭でも使用できるこのライトは、小さい範囲ですが、確実に二酸化炭素の削減に取り組んでくれ、世界を少しだけより良い方向に導いてくれるのではないかと思います。
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KAGUYA
微細藻を培養するバイオリアクター装置とLED照明を組み合わせた「生きている照明」です。
照明のケース内には水と微細藻が入っており、そこにエアーポンプで送り込まれるエアーとLEDライトによって光合成が生じて酸素を生成します。この製品には二酸化炭素センサーが内蔵されており、部屋の二酸化炭素を常に計測しています。そして、部屋に多くの二酸化炭素があると、自動でライトの光量とエアー量を上げて、微細藻に光合成を促します。逆に、二酸化炭素が少ないと、ライトの光量とエアー量が下がり、微細藻の光合成を抑制します。また、微細藻の培養が進むにつれて、水の色が薄い緑から濃い緑へと変化していき、二酸化炭素から生成された酸素量を数値ではなく色で感じる事が可能です。竹がぼんやりと光っているように見えることからKAGUYAという名称にしました。
照明のケース内には水と微細藻が入っており、そこにエアーポンプで送り込まれるエアーとLEDライトによって光合成が生じて酸素を生成します。この製品には二酸化炭素センサーが内蔵されており、部屋の二酸化炭素を常に計測しています。そして、部屋に多くの二酸化炭素があると、自動でライトの光量とエアー量を上げて、微細藻に光合成を促します。逆に、二酸化炭素が少ないと、ライトの光量とエアー量が下がり、微細藻の光合成を抑制します。また、微細藻の培養が進むにつれて、水の色が薄い緑から濃い緑へと変化していき、二酸化炭素から生成された酸素量を数値ではなく色で感じる事が可能です。竹がぼんやりと光っているように見えることからKAGUYAという名称にしました。