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にぎわい/つなぐ 丸亀うちわ

本プロジェクトと瀬戸内国際芸術祭との関係性について、冷静に考えたいと思いました。主催者側がイメージしている主旨は、少なからず「売れること=売り上げ」をイメージしていると思います。今回、丸亀うちわで提案したいのは、必ずしも作り手は、「売れること=売り上げ」をもとめている訳ではないと言う事実です。
伝統的工芸品としての丸亀うちわは、過去は分業制で、作り手も多く存在したことから、量産品として安価に生産できました。しかし、この時代の丸亀うちわは、47の工程全てを1人の作り手で作る事実。これは、主催者がイメージしている「昔ながらの丸亀うちわの存在」とは、既に違うものとなっています。
今回の提案は、単にデザイン性を提案するのではなく、何十万人という来場者へ、現代の「丸亀うちわ」の事実を知ってもらう機会と捉えています。デザインは、作り手本人の手を映しこんだデザインとしています。これは、作り手と来場者の「手と手をつなぐ」メッセージとなっています。同時に手が移りこんだ丸亀うちわを扇ぐ事で、その行為が「手を振る。手を叩く。」様に見え、二重三重に広がる瀬戸内国際芸術祭の「賑わい」の場面が見られると考えています。

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