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material mask

残念ながら、「マスクをつける」ことは、アジアの、特に日本のちょっと変わった習慣、ではなくなってしまった。
その有用性や功罪に関しては未だ議論中で明確になっていないが、
今後世界中で、様々な人びとの間で、その利用が増加することだけは間違いないだろう。
「アジアの特殊な習慣」とされていたことが、「世界の普通」へ変容すると思われる。

マスクは呼吸を助ける補助具から、何気ない日常の生活に溶け込んでいくだろう。
眼鏡が視力の能力不足を補う特殊な医療器具から、装いの手段にもなったように。
そして、(日本では以前から既に一部そうであったように)個性を消す・コントロールすると言う比較的受け身な利用から、
積極的な自己表現にも用いられるかも知れない。

その時、マスクはどんなデザインをしているのか?
ここしばらくは過渡期として様々なデザインが試されるだろうが、
その中の一つの選択肢として提案する。

構造等と狙い:
手近なシート状のものを、目的・用途に応じてフィルターとして使える簡易モジュール式マスク。
70mm角のシート状素材を本体に挟んでフィルターとして使用する。
挟み込む構造自体が通気孔を兼ねる。
高機能な専用フィルターはもちろん、布(不織布やハンカチ等)や、
最悪ポケットティッシュをも使用可能。(70mmはポケットティッシュの短辺寸法)
本体=基本モジュールは上下方向に製造出来る形状とすることで、
樹脂はもちろん、パルプモールドや金属、成形合板など様々な素材に対応が可能。
素材自体の違いに加え、透明素材ではフィルターとの組み合わせにより多種多様な表現も可能になる。
素材ごとで異なるが、本体は消毒などと併用して再利用可能で、フィルターを用途別に簡便に使い分ける事で無駄を省く。
製造方法として、3Dプリントは一部の非常に高額な量産向け機種を除いて、大量生産には向いていない。また、出来ても単価が高くなってしまう。
簡易な上下方向構造とすることで、射出成形だけでなく、多くの製造方法に対応し、海外の大きな工場だけでなく、
国内の小さな町工場や個人工房など色々な場所で、それぞれが得意な、適した材料で生産をすることで人びとに届きやすくする。

注:耳にかけるベルト、紐等用の取り付け部については素材によっては後加工が適している場合もあり、またアイディアの核心では無いため、今回の表現からは省略させて頂いた。

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