概要
大阪府八尾市は、生活雑貨や工業製品など、優れた技術を持った企業が数多く活動しています。活動のメインがOEM製品の生産を担うなかで、自社技術を広くアピールしたり、新たなプロダクト開発にチャレンジする機会に恵まれなかった企業が多く存在していました。これを受けて、ロフトワークは世界に誇るものづくり「Made in Japan」を国内だけに留めずに世界に発信すべく、プロダクトのデザインアワード並びに海外流通を目的とした展示会を台湾で開催しました。それが今回紹介する、「YAOYA PROJECT 2019」です。
主な成果:
・八尾市の企業8社と共にプロダクトアイデアのプロトタイプを製作
・2020年2月、台湾での展示会開催
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受賞作品
世界各国から集まった作品は、96点。そのなかから各企業から選ばれた8作品。
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審査員
台湾マーケットへの流通を目的としていることもあり、審査員は台湾で設立されたアジア最大のECサイト「Pinkoi」のマネージャー李 郁函氏に参加を依頼。クリエイティブ面では、ディレクションやデザインの経験豊富な方々の参加を依頼しました。
クライアントの課題とプロジェクト背景
大阪府八尾市は、生活雑貨や工業製品など、日本のものづくりを支える優れた技術を持った企業が数多く活動しています。一方で、OEM製品の生産を主軸にしているために、自社技術を広くアピールしたり、新たなプロダクト開発にチャレンジする機会に恵まれなかった企業も多く存在していました。
そうした状況から脱却するため、これまで培ってきた技術力を活かしたオリジナルプロダクトをつくり、数年かけて世界の様々な市場への展開を目指す戦略を策定。その第一歩の舞台を台湾に定め、参加企業を募り8社が決定しました。
参加企業8社の持つ技術力、オリジナリティを存分に海外に発揮できるためのものづくりを行うためには、フレキシブルな発想と企業の強みを理解し合えるクリエイターとの協業が必要と感じ、AWRDのプラットフォームを活用したアワード「YAOYA PROJECT 2019」の開催を決定、クリエイターから参加を募りました。
なぜアワードを選択したのか
ロフトワークは、AWRDやFabCafeなどを通じた、3万人を超える世界のクリエイターネットワークを持っています。アワードの手法で広くアイデアを募集することは、これまで主流であった限られたメンバーによるプロジェクトでは成し得なかった、新たなアイデアの発見、発信が可能になります。
「YAOYA PROJECT 2019」では、AWRDのプラットフォームを活用し、世界中から優れたアイデアを持つクリエイターを募集することにより、価値の発見、マッチング、ブランディング、PRなどのあらゆる面で効果を発揮することができました。
プロジェクトで行ったこと
ロフトワークは、2015年に台湾支社を設立して以来、数々の現地プロジェクトを行ってきました。「YAOYA PROJECT 2019」を始動するにあたり、海外市場に挑むファーストステップとして、経験豊富な現地スタッフとの連携や文化的にも親和性の高いことからも台湾は最適と考え、プロジェクトコンセプト策定、プロジェクト/コミュニティ設計、制作ディレクション、イベント企画など一連のコミュニケーションデザインを日本と台湾チームで支援しました。
プロセス
アワードをどう成功に導いたのか
質の高い作品が応募される仕組みをつくる
コンテンツとして見える化:
台湾市場に挑戦する、八尾市の8社。まずは各企業の持つ技術力や特徴を丁寧に伝える必要がありました。そこで、概要だけでは伝わりにくり企業特徴やつくり手の想いを1社ごとに取材を行いコンテンツ化。さらに、応募時に参考となる「オズボーンの9つのチェックリスト」を活用したアイデアヒントや台湾文化、トレンドについてをコンテンツにして発信していきました。
各企業の紹介ページ
https://awrd.com/award/yaoya-project/tab/company
台湾カルチャーについて紹介ページ
https://awrd.com/award/yaoya-project/tab/taiwan
アイデアヒントの紹介ページ
https://awrd.com/award/yaoya-project/tab/hint
アワードのPR:
プロジェク時には、AWRDのメルマガ、SNS、プレスリリースの配信、受賞者へのインタビューを積極的に行うことにより、クリエイターのみならず、プロジェクトへの関心、認知を広めていきました。
▼YAOYA PROJECTが、2020年1月24日と25日の2日間にわたって、産経新聞の朝刊に掲載
Web版の記事リンク:
「デザイン経営」が下請け企業を変える 目指すは世界市場(2020/1/23公開)
「デザイン経営」を実践 まずは台湾で力だめし(2020/1/24公開)
応募しやすさ:
世界中、どこにいてもアクセス可能で作品が投稿できる、AWRDの仕組みを活用して応募は行われました。
今後の活動
日本のものづくりを“裏側”から支えてきた八尾の事業者8社は、AWRDの共創プラットフォームを活用し公募で選ばれたクリエイターたちと共に世界の表舞台へ挑みました。ファーストステップとしての台湾市場での手応えを感じた八尾市は、2020年も引き続きその挑戦を続けていきます!
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