バリアフリーとは
事業説明会のアーカイブ映像に「バリアフリーとは」の紹介があります。
是非、ご覧ください。
バリアフリーとは、障害のある方、高齢者、子ども、日本語が母国語でない方などが、社会生活のなかで障壁となる物理的、制度的、文化・情報的、意識的な「人それぞれのバリア」を取り除いていくことを指しています。英語圏では「アクセシビリティ」と言われ、多様な人々にとって利用しやすい環境を整えることを目指す施作です。文化芸術の場面では、下記のようなバリアフリー対応があります。
また、バリアフリーには情報保障にとどまらず、クリエーションや演出に取り込むことで新たな創造性を生むものもあります。
字幕
作品の音情報を言葉で説明したもの。
話者名・音情報・音楽情報の説明・台詞(セリフ)などを表現し、舞台上のスクリーンや手元の配信画面に映し出します。
日本語が母語でない方や子ども向けの「かんたん日本語字幕」、外国人向けの「多言語字幕」、映像作品の「音」が伝えている情報を文字で表現した、聴覚障害のある方や高齢者向けの「バリアフリー日本語字幕」などがあります。
※演目・ジャンル・作風などに合った制作・対応が必要。
(例)
- 映画・映像:スクリーンに表示する「オープン形式」、メガネ型端末や手持ち端末などセカンドスクリーンに表示する「クローズド形式」
- 演劇:舞台上のスクリーンに表示する「オープン形式」、手元の端末に表示する「クローズド形式」
- 配信映像→配信画面で字幕の有無を自由に選んで表示する「クローズドキャプション(CC)」
等
音声ガイド
作品の「画」が伝えている情報を言葉で説明したナレーション。
映像の場面や人物の動き、テロップなど、目から入る情報を言葉で説明する視覚障害のある方向け「バリアフリー音声ガイド」や、外国語映画のための「字幕読み上げ(付き音声ガイド)」があります。
※演目・ジャンル・作風などに合った制作・対応が必要。
(例)
- 映画・映像:アプリやFMラジオで提供する「クローズド形式」や、映像の中にミックスした「オープン形式」
- 演劇:会場全体に聞こえる「オープン形式」や、アプリやFMラジオで必要な人にだけ提供する「クローズド形式」
- スポーツや舞台:Mラジオなどで提供する「実況音声ガイド」
- 絵画などの展示:作品解説の副音声に、視覚情報の説明を加えた「作品解説音声ガイド」
等
手話通訳
映像作品の「音」が伝えている情報を手話で表現したもの。
聴覚障害の方の中には、手話を第一言語としている方もいるため、日本語字幕よりも手話の方が内容を理解しやすい場合もある。手話映像の制作では、手話を第一言語として使っている聴覚障害当事者の方やろう者の俳優さん、舞台手話通訳者の方に出演して頂くなど、目的や作品内容に合った制作が必要となります。
(例)
- 演劇:俳優に混じって通訳する舞台手話通訳
- 音楽ライブ:歌詞やリズムを表現する手話通訳
等
事前解説
作品の上演前に、物語のあらすじや登場人物、舞台の状況などを音声・手話・字幕・かんたんな日本語などで解説します。事前の解説により、作品をよりイメージしやすく、安心して楽しむことができます。
(例)
- 演劇:登場人物の衣装・背格好・声、舞台装置を説明する。
- 講演:登壇者の名前・声・配置を紹介する。
等
配信コンテンツ制作についてのバリアフリー対応 例
【字幕 制作】
例:バリアフリー日本語字幕制作費(主に耳が聞こえない・聞こえづらい方向け)
日本語の映像に、セリフだけではなく、画だけではわからない話者名や音情報、音楽情報などを文字で表示
<主な作業内容>
- セリフの聞き起こし作業
- 話者名、音情報、音楽情報、記号やルビ等を追加した字幕の作成
- 映像と字幕のデータの統合
- 映像製作側と障害当事者モニターによる検討会と内容の反映
- 必要に応じてアプリケーションによる字幕の提供
【音声ガイド 制作】
例:音声ガイド制作費(主に目が見えない、見えづらい方向け)
日本語の映像に情景や人物の動きなど、目から入る情報を音(ナレーション)で説明
<主な作業内容>
- セリフの書き起こし作業(台本が無い場合)
- 音声ガイド 脚本制作
- 映像製作側と障害当事者モニターによる検討会と内容の反映
- ナレーター手配
- スタジオ手配、収録
- 映像とナレーションの音の統合
必要に応じてアプリケーションによる音声ガイドの提供