審査会を組織し、応募フォームから提出された応募書類に基づき、下記の審査基準によって審査の上、事業実施団体を選出します。
審査の結果は、2020年11月中旬に通知の予定です。(第2次締切の応募については、11月下旬の予定)
◆本事業で公開する映像コンテンツの方針
- バリアフリー対応やアクセシビリティの向上により、パフォーミングアーツ・映画・メディア芸術に親しむ最初のきっかけを作ることができるような作品・番組。
- 作品の鑑賞体験が豊かになったり、理解を深めることができるバリアフリー対応、eラーニングプログラムを実施できる可能性のある作品や番組。
- 社会包摂的な視点で、様々なバリアフリー対応に取り組んだアクセシビリティの高い作品や、その制作を追ったドキュメンタリー番組
- 話題性の高い作品、歴史的意義や資料性など後世に伝え残す意義の高い過去作品の映像や映画。
- 公演・作品の記録にとどまらず、パフォーミングアーツや映画・メディア芸術の新しい可能性を示唆する作品。
- 日本をはじめ、世界各地のアーティストの新しいアプローチに触れられる作品・番組。
など
◆審査の視点
次の観点につき、それぞれどれだけ満たしているかを判断して総合的に審査します。
1. 新たな観客創出の可能性
- 視覚障害者・聴覚障害者、知的障害者・発達障害者等に向けたバリアフリー対応によって、鑑賞・参加できる観客を増やすインクルーシブな取り組みを1種類以上行う企画内容となっている。
2. インクルーシブな社会の実現に向けた取り組み
- 表現手法や表現形式、創作過程、テーマやコンセプトにインクルーシブな発想や工夫があり、新たな表現につながる。
- 高齢者・子ども・不登校児童/生徒・日本語を母国語としない方などへの参加につながる。
3. 作品性
別項「本事業で公開する映像コンテンツの方針」に記載するプログラムの方向性のいずれかと親和性が高い。
4. 実現性
- 制作体制や実施体制が整っている。
- 予算計画・実施スケジュールが妥当であり適切な進行管理ができる。
審査員
白木 栄世
森美術館 アソシエイト・ラーニング・キュレーター
熊本県熊本市生まれ。2006年武蔵野美術大学大学院修了。2003年より森美術館パブリックプログラム・アシスタントとして勤務。2012年より現職。鴻池朋子のワークショップ・プロジェクト「六森未来図」(2007年‐2008年、森美術館)、「六本木クロッシング2013:アウト・オブ・ダウト展」関連プログラム「ディスカーシブ・プラットホーム」(2013-2014年、森美術館)の企画・運営、テート・アジア太平洋リサーチセンター(ロンドン)との共催シンポジウム「トラウマとユートピア」(2014年、森美術館)、M+(香港)との共催シンポジウム「M+インターナショナル×森美術館「美術館の『コレクション』を考える」(2019年)などの国際シンポジウムのコーディネートを担当する。森美術館の展覧会に関連するシンポジウム、ワークショップ、アクセスプログラム、学校プログラムなど、ラーニング・プログラムの企画・運営を行う。(撮影:御厨慎一郎)
廣川 麻子
NPO法人シアター・アクセシビリティネットワーク 理事長
先天性ろう者。和光大学で手話を習得。在学中の1994年(社福)トット基金日本ろう者劇団入団。2009年から1年間ダスキン障害者リーダー育成海外派遣事業第29期生として英国Graeae Theatre Companyにて研修。2012年観劇支援団体シアター・アクセシビリティ・ネットワーク設立。平成27年度(第66回)芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。2016年第14回読売福祉文化賞(一般部門)をTA-netとして受賞。全国各地で啓発活動を展開。文化庁文化審議会第15期(2017年度)文化政策部会舞台芸術ワーキンググループ専門委員。文化庁障害者文化芸術活動推進有識者会議構成員(2018年度)、ほか文化庁委託事業の各種研究委員、全日本ろうあ連盟教育・文化委員。2018年より東京大学先端科学技術研究センター当事者研究分野ユーザーリサーチャーとして観劇支援の研究に取り組む。2019年バリアフリー演劇「ヘレン・ケラー」「星の王子さま」、NHK「手話で楽しむみんなのテレビ」などを監修。
森 真理子
日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS チーフ・ディレクター
アート・プロデューサー。京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター等での勤務を経て、2007年より、シアターカンパニー「マレビトの会」ほか、フリーランスで舞台芸術から展覧会まで幅広く企画制作・プロデュースを行う。2009年より京都府舞鶴市でのアートプロジェクト「まいづるRB」ディレクターを務め、日比野克彦「種は船プロジェクト」(2009-2013)、砂連尾理「とつとつダンス」(2010-)等、自治体や地域と連携した事業を多数企画。2012年一般社団法人torindoを立ち上げ、代表理事を務める。「六本木アートナイト2014」「さいたまトリエンナーレ2016」のプログラム・ディレクターを務める。現在、日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS パフォーミングアーツ・グループ チーフ・ディレクター 兼「True Colors Festival -超ダイバーシティ芸術祭-」プロデューサー。
大高 健志
本事業ファンディングディレクター
早大政経卒業後、'07年外資系コンサルティングファーム入社。戦略コンサルタントとして、事業戦略立案・新規事業立ち上げ等のプロジェクトに従事。 その後、東京藝術大学大学院に進学。制作に携わる中で、 クリエイティブと資金とのより良い関係性の構築の必要性を感じ、 ’11年にクラウドファンディングプラットフォーム『MOTION GALLERY』設立。以降、50億円を超えるファンディングをサポート。2015年度グッドデザイン賞「グッドデザイン・ベスト100」受賞 。 '17年、誰でも自分のまちに映画館を発明できるプラットフォーム『POPcorn』設立。日本各地の場所・人・映画をなめらかに繋ぐ事で、特別な場所にみんなが集う時間がまちに次々生まれるべく挑戦中。 また、様々な領域でプレイヤーとしても活動中。 現代アート: 2020年開催「さいたま国際芸術祭」キュレーター就任。 映画: プロデューサーとして、映画『あの日々の話』(第31回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門選出)、『僕の好きな女の子』、『鈴木さん』(第33回東京国際映画祭「TOKYOプレミア2020」部門選出)に携わる。
金森 香
本事業プロジェクトディレクター
1974年生まれ。出版社リトルモア勤務を経て、01年ファッションブランド「シアタープロダクツ」を設立し、広報・コミュニケーション関係の企画・マネジメント業務を中心に17年まで役員を務める。18年〜株式会社ロフトワークの新規事業「AWRD」プラットフォームのサービス設計・企画に携わる。また、一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONALでは理事を務め、地域の芸術祭事務局や教育事業の企画などを行い、20年は渋谷スクランブルスクエアQWSでのオンライン講座シリーズをディレクションした。2019年〜「True Colors Festival - 超ダイバーシティ芸術祭 - 」ではディレクターとして広報・演目企画を担当する。2020年より株式会社precog執行役員/広報・ブランディングディレクター。