Body Memory

記録した自分の身体と日記から、AIで未来の記憶と身体を生成していくプロジェクト。

概要
デジタル社会で物理的な身体が果たす役割を問い直すVRエッセイ
作者の半年分の記録した3Dの身体とモーションキャプチャーで作成されたアバターが日記のテキストを人工音声で独白。AIで作られた未来の私に変化していく。

コンセプト
現代社会で身体の役割はスマホを扱う指先まで縮小されています。
VR後に自分の身体に戻る時の身体離れの違和感、記憶が短期間で消える人は身体で記憶する事、モーリス・メルロ＝ポンティの「身体は世界を経験するための一般的な媒体である」という考え等に触発され、自分という存在において一番大事な部分は何か、魂が宿る場所を考えた時に、身体の記憶が重要だと考えました。
そこで、私個人の日々の身体を3Dスキャンで、またその動きをモーションキャプチャで記録し、身体が単なる操作のためのインターフェースではなく、個人の歴史とアイデンティティを形成するものとしての重要性を探ります。そして、記憶が主観的に自分という存在を定義する重要なものとして、日記のテキストを合成音声で再生する事で、過去の自分の身体のアバターに記憶を物語ってもらいます。
それとは並行して、記録である側面の日記に繋がる記憶を、テキストからAIによる画像生成でその日の光景を生成しました。自分が実際にその日に撮った写真（記録）やアバターになった身体の画像を比較しながら、自分が残した記録に結びつく記憶を生み出す事で、自分のデータベースからAIによる自分の分身を作り出すプロジェクトに繋げようと考えている。日記の中には過去の日記のデータベースから学習し、新たな日記も(音楽も)書いてもらい、自分の死後の自分、分岐した自分の存在の可能性の提起、AIの人間性や感情と比較した”自分とは何か”に言及したい。驚く事に、私は40年後には妻と離婚の危機に陥っている。自分の過去の日記を学習した未来像はタイムマシーンで未来を覗く感覚の様だ。死後の俳優、Deep Fakeなどで新たに出現した死後の人間性を自分で直面し、全然違う記憶の光景、違う自分を見て、「なんだこれ、これは俺じゃ無い。」と再認識したい。

Short video https://youtu.be/TnDpPa0logE?si=E2zqE1Rwwi8JEakn

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