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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
対象は郊外にある中型のショッピングモールである。
日本においてはなくてはならないインフラとして、ショッピングが爆発的に増えたが、地域によっては、空きテナントの増加や、閉店などの現実もある。
一方で、ショッピングモールの外周部には、ランニングコースが設定されていたり、消費だけではない、街に対しての新たな環境を提供する姿勢も見られる。
そのような一般的な郊外のショッピングモールを対象とする。 -
なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
ショッピングモールは消費のための建築として計画されてきた。しかし近年、その役割は大きく変化している。
特に高齢者にとっては、空調が整い、安全に歩ける環境として日常的な散歩や運動の場となっており、実際に館内へランニングコースをイベントで設ける施設や、ウィンドウショッピングが健康維持に寄与している事例も報告されている。買い物を目的としなくても、人はモールを「歩く場所」として利用しているのである。
一方で、EC市場の拡大や人口減少により、大規模ショッピングモールは空床率の上昇や撤退店舗の増加という課題を抱えている。これまで商品を並べていた広大な床面積は、今後も同じ用途で維持されるとは限らない。
そこで本提案では、ショッピングモールを「買い物のための建築」から「身体を動かすための建築」へと更新することを考える。人々は既にモールを歩いている。その潜在的な行為を積極的に受け止め、建築そのものをアウトドア体験へと変容させる。
建物の半分を解体し、屋外環境を内部へ引き込むことで、自然の中を歩き、登り、休み、遊ぶ体験を都市の中心に生み出す。消費を目的とした空間から、健康と交流を育む空間へ。ショッピングモールを現代のライフスタイルに適応した新しい都市インフラとして再生することを目指す。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
本計画では、ショッピングモールの約半分を解体し、そこへアウトドア環境を挿入する。建物をすべて保存するのでも、すべて壊すのでもなく、半分残し、半分活用する。
解体された部分には起伏のある地形や樹木、水辺、芝生、デッキなどを整備し、自然を感じながら身体を動かせるアウトドアエリアを形成する。残されたモール内部とは緩やかにつながり、屋内外を自由に回遊できる一体的な環境となる。
既存の長いモール動線は、ウォーキングやランニングコースとして再構成する。単調な通路だった空間は、外部の地形を上り下りしながら巡るコースへと変わり、距離や高低差によって運動負荷を選択できる。途中には休憩スペースや展望デッキ、フィットネス機能、子どもの遊び場を配置し、世代を問わず身体を動かしたくなる環境をつくる。
空きテナントは、アウトドア用品のレンタルショップやメンテナンス工房、クライミングジム、サイクルステーション、地域スポーツクラブなどを中心に誘致する。買い物をする場所ではなく、「活動を支える場所」として既存空間を再利用する。
建築的には、既存の柱梁や屋根構造を可能な限り残し、その一部を屋外空間のシェルターとして活用する。かつて店舗を覆っていた大屋根は、木陰のような半屋外空間となり、雨天時でも運動やイベントを楽しめる都市の東屋へと役割を変える。建物の断面は大きく切り開かれ、風や光、植栽が内部へ入り込み、屋内と屋外の境界は曖昧になる。
この提案は、ショッピングモールが既に担っている「歩く」という役割を出発点とし、その行為を建築によって増幅する試みである。消費によって人を集める建築から、身体活動や健康、地域コミュニティを育む、新たな公共空間へとコンバージョンする提案である。
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ショッピングモールマウンテン
ショッピングモールを半分解体し、アウトドア施設に変異する。
