- 65
HAZAI PICKING -イチゴ狩り的な?-
ハザイ(生産過程で偶発的に生まれる切り屑や、加工時に出る製品には不要な小さな部品等のこと)は、その時々の工場の仕事内容によって生まれるものが異なるため、果物と同じように「旬」があります。「HAZAI PICKING」は、見て触って、お気に入りのハザイをパッケージの中に詰めて収集し持ち帰りができる、イチゴ狩りのような体験型インスタレーションとして期間限定で行った展示です。 ゴミを捨てない、リサイクルするといった「正しいこと」が是とされる昨今ですが、Palab(パラボ)は「正しさ」より「楽しさ」に焦点を当てた創作活動を行っています。そもそもハザイは人工的な生産活動から副次的に生まれる故、意図しない形や、偶発的な色があり、見ていて楽しいのです。そしてハザイは現代の産業と密接な関係にあり、ハザイを通して現代社会や人々の営みさえも垣間見ることができます。本展では「もぎたてのハザイ」で工作ができるDIYスペースも設けており、手を動かしてハザイの可能性を体感することもできる仕組みも試みています。見方を変えると世界は面白いものに溢れている、その視点変換のきっかけになればという想いを込めた企画です。