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Sealed Ground 封印されたインフラ 地下タンクは残されたまま。

その他
閉店したガソリンスタンドの地下には、巨大な燃料タンクが埋められている。

それらは簡単には撤去できない。
土壌汚染対策、揮発ガス、地下構造物の処理には、長い時間と大きなコストが必要になる。

だから都市は、その場所を完全に消去できない。

通常、ガソリンスタンドは更地化され、新しい建築へ更新される。
しかし一部の場所では、閉店後も長い間、そのままの状態で残されている。

キャノピー。
給油レーン。
白線。
価格表示塔。

営業を停止した後、はじめてその構造物の輪郭が都市に現れる。

本来、ガソリンスタンドとは「地下を隠す建築」だった。
人々は地上で給油しながら、地下に存在する巨大タンクを意識しない。

しかし閉店後、都市は地下の存在を意識し始める。

この提案では、地下タンクを完全撤去するのではなく、封じ込めを強化した上で保存する。
汚染を拡散させないよう管理しながら、地上のみを軽やかに更新していく。

地上には、ベンチ、光、小さな市場、ミスト、休憩所だけが置かれる。
重い建築はつくらない。

地下は過去として固定され、
地上だけが未来として変化し続ける。

さらに、地下タンクの一部は強化ガラス越しに公開される。

台湾・北門駅の地下遺構のように、
都市の下層を“見せながら共存する”。

そこにあるのは古代遺跡ではない。
石油文明の痕跡である。

配管。
バルブ。
鋼鉄のタンク。
監視センサー。

危険性を完全には消去できないまま、都市はその上で日常を続けていく。

歩道橋や閉店店舗と同じように、
この場所もまた「撤去できない都市」の一部となる。

それは廃墟ではない。
再開発でもない。

未来が決まるまで、都市が抱え続ける“保留されたインフラ”である。

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