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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
地方球場や旧プロ野球球場など、
役割を終えつつある野球場を対象とする。
特に、青森県の三内丸山遺跡では、
新県営野球場建設予定地の発掘調査によって
巨大縄文集落が発見され、
建設中だった野球場計画が中止された。
またプロ球団移転後の球場では、
住宅展示会や見本市などが開催され、
本来の用途とは全く異なる風景が一時的に出現した。
本提案は、そのような
「用途を失った直後の野球場」を
絶滅危惧空間として扱う。 -
なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
絶滅危惧空間に対する提案の多くは、
新たな用途を与えることで
空間を延命しようとする。
しかし私は、
空間が用途を失った瞬間に現れる
一時的な状態に注目したい。
三内丸山遺跡は、
野球場を建設するための発掘調査によって発見された。
野球を観るための観客席は、
結果として縄文時代を観察するための
観客席へと変化した。
そこには設計者はいない。
また、球団移転後の球場では、
グラウンドに住宅が建ち並び、
巨大な住宅展示場へと変化した。
そこにあったのは
建築家によるコンバージョンではなく、
空間の死後に偶然発生した風景である。
私はこの状態を
「空間の余生」と呼びたい。
野球場が野球場でなくなった瞬間、
そこには最も自由な状態が現れる。
絶滅危惧空間とは、
消滅する場所ではなく、
別の生態系が一時的に棲みつく場所なのではないか。
本提案はその瞬間を保存する試みである。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
本提案では野球場を改修しない。
新しい機能も与えない。
代わりに、
野球場が用途を失った直後に現れる
一時的な風景を収集し、
アーカイブ化する。
対象となるのは、
・発掘現場となった野球場
・住宅展示場となった野球場
・フリーマーケットとなった野球場
・避難所となった野球場
・コンサート会場となった野球場
・イベント広場となった野球場
などである。
これらは全て、
野球場が野球場でなくなった瞬間にだけ存在する。
私はこれを
「Post Stadium Landscape
(ポスト・スタジアム風景)」
として記録する。
将来的には、
各地の消滅した球場の写真、
図面、
新聞記事、
航空写真、
利用記録を収集し、
「野球場の死後図鑑」
として公開する。
通常の建築保存は、
完成された状態を保存する。
しかし本提案が保存するのは、
建築が本来の役割を失い、
別の用途が仮住まいする短い期間である。
野球場の最後の役割は、
野球以外のものを受け入れることかもしれない。
その偶然の風景こそが、
絶滅危惧空間の最も美しい状態である。
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The Last Game: Post Stadium Landscape
最後の試合 The Last Game
野球場が野球場でなくなる瞬間の風景
野球場は野球のために作られる。
しかし、その役割を終えた瞬間、
野球場は最も自由な空間になる。
縄文遺跡を発見するための観客席。
住宅を展示するためのグラウンド。
野球場の終焉は、
新しい用途への転用ではなく、
用途そのものが宙吊りになる瞬間である。
本提案は、消滅する野球場に現れた
偶然の風景を収集し、
絶滅危惧空間の最後の美しさとして記録するものである。
野球場が野球場でなくなる瞬間の風景
野球場は野球のために作られる。
しかし、その役割を終えた瞬間、
野球場は最も自由な空間になる。
縄文遺跡を発見するための観客席。
住宅を展示するためのグラウンド。
野球場の終焉は、
新しい用途への転用ではなく、
用途そのものが宙吊りになる瞬間である。
本提案は、消滅する野球場に現れた
偶然の風景を収集し、
絶滅危惧空間の最後の美しさとして記録するものである。
