ハッカソンとは?
「ハッカソン」とは、「ハッキング(専門的知識や技術を活用する)」と「マラソン」を組み合わせた造語です。一般的に、ソフトウエア開発者が短期間にプログラムの開発やサービス考案などのグループワークを集中的に行い、その技能やアイデアを競うものとしてスタートしました。
これまで、フェイスブックの「いいね!」やSNSにおける「チャット」、「タイムライン」などの機能は、ハッカソンからアイデアが生まれたものとして知られていています。
今ではそのスキームを活用して、企業の課題解決や新規事業で外部のアイディアの採用を行うなど、予測を超えた成果を生み出すイベントとして、あらゆる領域で活動している人々を巻き込んだハッカソン浸透しています。
ハッカソンの魅力とは?
ハッカソンは、与えられたテーマと時間の中でそれぞれのアイデアやスキルを持ち寄り、成果を出していかなくてはなりません。短い時間のなかでブラッシュアップを重ね、ギャップを減らし、実現可能なアウトプット目指す行為は、創造の刺激となることはもちろん、コミュニケーションスキルを向上させる環境としても最適です。
またイベントメンバーとの出会いにより、仕事の幅を広げるビジネスチャンスにつながること魅力のひとつです。
こんな方がハッカソンを活用しています
・新しいアイデアや才能と出会いたい、新規事業担当者
・これまでにない視点で新商品を生み出したい、商品開発担当者
・外部との関係人口を増やし、新たなビジネスを生み出したい、アクセラレーターやインキュベーター
このようにハッカソンがより身近になるなかで、どうしたらより良いイベントを主催することができるのでしょう?今回は、具体的な作り方・手順のポイントをお伝えします。
POINT
Point1:どんなゴールを共有したいのか。開催テーマを決める
Point2:参加者モチベーションの1つ、どんな外部ゲストを招くか決めるPoint3:優秀な参加者を募るためにもPR活動を
Point4:事前準備を制する者はハッカソンを制す
Point5:一番交流できる打ち上げ企画は忘れずに
Point6:イベント終了後もブラッシュアップのフォローアップを
Point1:どんなゴールを共有したいのか。開催テーマを決める
ハッカソンを開催する際に、テーマ設定はとても大切です。ハッカソンを通して生まれるモノやコト、出会いをどのように未来に繋げていくのか。じっくりと丁寧に設計していきましょう。呼び込みたい領域の人材が興味関心を持つようなものになるよう、ワクワクするようなテーマ設定に。事前にフィールドワークなどを組み込むとよりテーマを身近に感じられます。
(例)
「未来の移動方法や乗り物、その価値などを住民と考えたい」
私たちの未来の暮らしを支える渋谷エリアの新しい「モビリティサービス」を考えよう
"New Here ✕ SHIBUTA"「モビリティサービス」アイデアソン参加者募集!
「精密加工技術を持つものづくり事業者とクリエイターとの新たな出会いを生み出す」
国内最高峰の精密加工技術を持つ長野県諏訪市。その技術の活用法を「ミニ四駆」に活かした革新的なハッカソンを開催によう
SUWACKATHON
「地域を活性化するコミュニティをつくりたい」
アーティスト、エンジニア、企業だけでなく、地域の大学や学生、町民、行政なども巻き込み、新しい芸術表現の可能性を広げる
KENPOKU Art Hack Day
Point2:参加者モチベーションの1つ、どんな外部ゲストを招くか決める
参加者のモチベーションアップにも繋がるのが、外部ゲストの顔ぶれです。テーマにそった中でその業界の第一線で活躍されているゲストとの接点が持てることは、参加動機にもつながります。ハッカソン開催の際は招くゲストをぜひ取り入れてください。
Point3:集客のためにもPR活動を。多様で優秀な参加者が成功のカギ!
ハッカソン成功の鍵とも言えるのが、多様な参加者の確保です。アーティスト、デザイナー、エンジニア、プランナーなど、さまざまなバックグラウンドを持つ人の参加を促すためにも、WEBサイトやSNS、フライヤーなどで事前の告知を積極的にしていきましょう。
また、主催者自身が率先して普段からネットワークづくりをして、直接声がけを丁寧に行うことも大切です。
Point4:事前準備を制する者はハッカソンを制す
開催の概要が決まったら、当日のプログラムを決めていきましょう。以下のタスクリストを参考に、テーマに合わせて準備を進めてください。
<オーソドックスなタスクリスト>
○事前準備
□テーマ、概要、規約の作成
□会場選定→Wifiは使えるか、充分な広さか
□ファシリテーターや外部ゲストのアサイン
□サポートスタッフ、記録係などの手配
□広報活動→メディアへのアプローチ、SNS、チラシ、参加して欲しい人への声がけなど
□協賛企業への依頼
□デザインツールの作成→ノベルティやチラシ、当日着用するTシャツなど
□賞(トロフィー、賞状)、賞金などの準備
□申込者のチーム分け→事前のチーム分けか、当日のチーム分けをするのか決めておく
□資料・筆記用具の準備
○当日運営用
□受付準備→参加者表、ネームプレートなど
□インプットセミナー→結び付けたい成果を伝え、テーマに対しての理解を深めてもらう
□アイスブレイク→参加者の緊張をほぐし、コミュニケーションをとりやすい雰囲気をつくる
□アイデア創出→どのような形でアイデアを形にするかを伝える
□途中経過の発表→中間報告や相互フィードバックの時間を設定し、経過報告を他の参加者や審査員やメンターの前で行う時間を設ける
□最終発表→プロトタイプか資料でのプレゼンテーションなのか、最終発表の形式を決めておく
□アンケート→次回開催時の参考に
○その他
□受付や会場案内のサイン
□食事の手配
□お茶やお菓子の準備
□打ち上げ会場の準備
<モデルスケジュール>
Point5:一番交流できる打ち上げ企画は忘れずに
ハッカソン開催中はチームメンバーでの共同作業ではあれど、お互いゆっくりと親睦を深める時間はなかなか持てません。ましてや他のチームメンバーならなおさらです。
折角同じテーマに賛同して参加しているので、今後の関係性を深めていくためにもハッカソン開催終了後は、打ち上げを行い交流の機会を積極的に持ちましょう。参加の証し、記念撮影も忘れずに。
Point6:イベント終了後もブラッシュアップのフォローアップを
限られた時間のなかで行うハッカソンでは、アウトプットとして完全なモノやサービスを完成するのは難しいものです。さらなるブラッシュアップなど、チームでの継続活動を促すためにもイベント終了後も主催者が参加者とコンタクトをとり、フォローアップをしていくことが大切です。
ハッカソン運営経験者の直伝メモ
ハッカソンは多様なものづくりに関わる人が一同に集まり、一つの課題に向かって作品を作り上げます。参加者任せでは良いアウトプットは期待されません。良いアウトプットをサポートする仕組みをどれだけ準備しているか、で成果物のクオリティが格段に違います。
そこで私からは、これだけは譲れない!ハッカソン運営でここがけることをご紹介します。
<ハッカソンで心がけること>
・事例紹介やツアー開催、事前トークイベントなど、インプットする時間を必ず設ける
・作品作りをサポートするメンター(その道のプロ)を招き、いつでもサポートできる体制を作る
・長丁場のイベントにはワクワクするケータリングや共同作業で作る手巻き寿司など、食事や休憩の時間にも工夫を
以上のようなモチベーションアップに繋がる楽しい仕掛けを取り入れて、ハッカソンを設計してみてください。(AWRD編集部/松田 絵里)
担当プロジェクト:鉄工島アイデアジャンボリー
ハッカソン運営にぴったりなサービス「AWRD」とは?
なかなか考えることも多く、運営も大変そう。そんな時はぜひ「AWRD」(アワード)のサービスをご活用ください。「AWRD」なら、適切なイベント設計と事務局運営を安心してまるごとお任せできます。
ここまでご説明してきたさまざまなコツはもちろん、運営会社であるロフトワークのもつ、多彩な「オープンイノベーション」プロジェクトの運営実績をもとに、ご要望にあわせたオーダーメイドのハッカソンを実現し、成果を導き出します。
AWRD「エンタープライズ・プラン」
AWRDの強み
- ブランディングやPRに活用
募集告知、応募説明会、受賞作品の発表など、ユーザーとの接点を生み出すのはもちろん、メディアに向けて自社の取り組みをPRする機会としてもAWRDは大いに活用できます。
- 約7万人のクリエイターネットワーク
AWRDには、登録の約3万人のクリエイターや、FabCafeグローバルを中心にした約4万人のネットワークがあります。目的によっては、よりターゲットを絞り、最適な人材にアプローチすることもできます。
- 作品の進捗をチームで共有
ハッカソンは複数人でチームをつくり、アウトプットをその場でフィードバックしたり、審査まで進むことがあります。そんな時に活用できるのが、AWRDの応募フォーム。個人でもチームでも、データ化した作品を投稿することができます。投稿された作品は、チームごとに共有しディスカッションしながら作品のブラッシュアップにつなげて行くことができます。(チームの作品投稿は、閲覧のみとなります)
- プレゼン発表用としてデータ活用
AWRDの作品一覧にアップした作品をモニターへ繋げば、そのままプレゼン資料として使用できます。中間発表や最終発表にご活用ください。
AWRDなら、アワード・コンペの募集サイトのシステム制作や維持管理が簡単
募集告知や応募受付、作品管理、オンライン審査、結果発表までをひとつの オンラインシステムで完結できます。ゼロからサイトを作る必要はありません。応募者や審査員が世界のどこにいても参加できる仕組みを最短1日で公開できます。毎月かかる高額なサーバー利用料も不要で、コストもスリムに。
AWRD「PRO plan」月額約15万円〜のシステム利用のみのサービスもご利用いただけます。
いかがでしたか?ハッカソンの開催にはさまざまなコツがあります。ぜひ今回ご紹介したコツをご参考にしてみてください。
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