BLOG

ロフトワークYear End Party 2022のAWRDブースにて、3つのアワードから受賞プロジェクトを展示

2022/12/20(火)

レポート

2022年12月9日に、渋谷にあるロフトワークオフィスにて招待者を招いたYear End Party 2022が開催されました。ロフトワークのプラットフォームであるAWRDもブースを出展。1日だけの特別な展示となりました。

AWRDブースでは、crQlr Awards 2021、WOOD CHANGE AWARD、Material Driven Innovation Awardの3アワードからピックアップした受賞プロジェクトをご紹介しました。

crQlr Awards 2021

crQlr Awards(サーキュラー・アワード)は、循環型経済の実現に欠かせない「サーキュラー・デザイン」を実践するには、既存の産業における実践的なノウハウだけでなく、国内外の事例に触れて視野を広げ、起業家やアーティストなど幅広い分野のクリエイティビティを活用する総合力が必要という思いのもと、その方法のひとつとして、2021年にスタートしたアワードです。

これまでのアワードはこちらからご覧いただけます。

crQlr Awards 2021 はこちら。
crQlr Awards 2021

24カ国、204のプロジェクトから、50以上のプライズが渡されました。

crQlr Awards 2022 はこちら。
crQlr Awards 2022

30カ国、131のプロジェクトから、53点の受賞プロジェクトが決定しました。

botanical light

botanical light
左から、crQlr Awards チェアマンのケルシー・スチュワート、グリーンディスプレイ事業推進室の細川さん

植物の力で発電するbotanical lightは植物と共存する微生物が生命活動をする際に放出するマイナスの電荷を拾い電力として活用し、光を灯すプロダクトです。
電源がなくても、植物と植物が成長できる土壌に電極を挿すことができれば光を得ることができます。

crQlr Awards 2021受賞
botanical light -植物発電- / 株式会社グリーンディスプレイ
https://awrd.com/creatives/detail/11791187

REKROW

REKROW

2020 年、広島県福山市で立ち上がったREKROW(リクロー)は、役目を終えれば使い捨てられていたワークウエアを見直し、作り方や捨て方、その先の使い方まで想定した新しいものづくりのプロジェクトです。広島県尾道市で始まった「尾道デニムプロジェクト」のワークウエア版とも言える取り組みです。

crQlr Awards 2021受賞
繊維産地型 サーキュラーエコノミー REKROW / 株式会社ディスカバーリンクせとうち
https://awrd.com/creatives/detail/11789679

PASS THE BATON MARKET

PASS THE BATON MARKET

PASS THE BATON MARKETは、倉庫に眠っていた規格外品やデッドストックアイテム(食料品・衣料品・家具・アクセサリー・文房具・工芸品など)を集めた蚤の市。企業やブランド、産地が抱えている“もったいない”や“困りごと”に向き合い、世の中に紹介していく場として 2019 年に開始しました。

crQlr Awards 2021受賞
PASS THE BATON MARKET / Smiles:
https://awrd.com/creatives/detail/11791532

WOOD CHANGE AWARD/CAMP

WOOD CHANGE AWARDは、これまでにない国産材の使い方、体験シーン、コミュニケーションなどのアイデアを国内外から募集したプロジェクトです。コンセプト画像や動画やプロトタイプなど、アイデアの形は自由。クリエイターの想像力を通して、国産材の魅力や見え方、つまり「木へのまなざし」を大胆にチェンジ(変換・転換・更新・拡張)できるアイデアが生まれることが期待されました。

WOOD CHANGE AWARD
WOOD CHANGE AWARD

国産材×クリエイティブな作品が国内外から、103点ご応募いただきました。受賞作品6点をご覧いただけます。

WOOD CHANGE CAMP
WOOD CHANGE CAMP

CAMPを通して生まれたプロダクト3点をご覧いただけます。

Forest Crayons

Forest Crayons

森から収穫された木材は土場と言われる場所で選別。ここで様々な理由から家具や建材の規格から外された木材を顔料として用いたクレヨン。クレヨンにすると、材種によって又は日焼けや菌類の繁殖によって、木の幹の色は多種多様で、決して「茶色」ではなかったことに気づく。その変化も楽しめるようなプロダクトとして表現。

現在、フェリシモから製品化し販売されています。
木の色の豊かさをみつける 森のクレヨン
https://www.felissimo.co.jp/youmore/gcd706324/ (外部販売サイト)

WOOD CHANGE CAMP開発/商品化
Forest Crayons / Playfool (Dan Coppen / Saki Coppen)
https://awrd.com/creatives/detail/10867938

触れると思わず前に進みたくなる、音を奏でる木の手すり

触れると思わず前に進みたくなる、音を奏でる木の手すり

国産材の広葉樹の色や質感を活かした、触れると音を奏でる木の手すりをパブリックスペースに提案します。触れて歩きながら自身のリズムを楽しむことはもちろん、パブリックスペースにおける人々の新しいコミュニケーションの誘発を喚起するきっかけになればと考えています。

WOOD CHANGE AWARD受賞
触れると思わず前に進みたくなる、音を奏でる木の手すり / MATHRAX (久世祥三 / 坂本茉里子)
https://awrd.com/award/woodchangeaward/result

ICE TREEM

ICE TREEM

棒を主役として味わうアイスキャンディーのアイデアです。棒部分の原材料となる木はたくさんの種類に展開され、香りの違いが味のバリエーションです。アイス部分はそれぞれの木を育てた土地土地の天然水からできています。木を食材にチェンジし、アイスを媒体とし、木と人の新たなコミュニケーションの形を提案します。

WOOD CHANGE AWARD受賞
ICE TREEM / 田嶋千寛
https://awrd.com/award/woodchangeaward/result

Material Driven Innovation Award

Material Driven Innovation Award(マテリアル・ドリブン・イノベーション・アワード)は、革新的なマテリアル(素材)や製品、技術を扱うメーカーを対象とした、マテリアルから生まれる新たな意味を探るデザイン賞シリーズです。
毎回、世界のトレンドや産業界、生活者のニーズに基づいたテーマを設定し、そのテーマに沿ったデザインアワードを開催します。第一弾である2022年春のシリーズは、人間の幸福と生活を向上させる「暮らしをWell-Beingにする」をテーマにマテリアルの価値、可能性を探ります。

Material Driven Innovation Award はこちら
Material Driven Innovation Award

約1ヶ月半の応募期間で102点の応募が世界中から集まりました。厳正なる審査のもと、合計9点が選出されました。


100%土に還る、野菜や果物から作られた 「Food Paper」

100%土に還る、野菜や果物から作られた 「Food Paper」

Food Paper は、フードロスとして捨てられてしまう野菜や果物を紙に生まれ変わらせるためのプロジェクトです。1919年に創業した越前和紙の老舗工房「五十嵐製紙」が手掛けています。洋紙とも和紙とも違う独特な風合いが特徴で、人と環境をつなぐ、紙というマテリアルの新たな可能性を探求しています。

Material Driven Innovation Award 受賞
100%土に還る、野菜や果物から作られた 「Food Paper」 / 五十嵐製紙
https://awrd.com/creatives/detail/12329205

TRF+H - Well-beingを叶える 3D プリント素材

TRF+H - Well-beingを叶える 3D プリント素材

3D プリントした後にヘアドライヤーなどで加温することで簡易に加工し、個別の身体曲面に適合した製作ができる素材、『TRF+H』をつくりました。一般市民や障害のある方でも、使う道具を自分達でつくることをもっと可能にしたいと考えています。道具をつくり、環境を自分で豊かにすることができる機会は、すべての人に公平に与えられるべきです。このフィラメントにより、すべての人に創造的でWell-bingな暮らしが訪れることを願っています。

Material Driven Innovation Award 受賞
TRF+H - Well-beingを叶える 3D プリント素材 / ファブラボ品川 / ユニチカ株式会社
https://awrd.com/creatives/detail/12323926

ZEROカーボNソイル

ZEROカーボNソイル

ゼロカーボンの実現を目指すCO2を吸着固定する低炭素型土系舗装材です。
ZEROカーボNソイルは、セメントも一切使用していないのにコンクリート並みの強度を有しています。歩道や駐車場にも使えて耐用年数も10年以上と長く、 使用後はCO2を吸着固定し、 自然土として土に還すことができます。

Material Driven Innovation Award 受賞
ZEROカーボNソイル / Green & Water Corp.
https://awrd.com/creatives/detail/12324424

Co-Obradoiro Galego

Co-Obradoiro Galego

Co-Obradoiro Galegoは、3人のバスケット職人とバイオデザイナーによる共同プロジェクトで、ガリシアの工芸品の遺産を再生し、復活させるためのバイオ技術を研究しています。

Material Driven Innovation Award 受賞
Co-Obradoiro Galego / Paula Camiña Eiras
https://awrd.com/creatives/detail/12152716

AWRD編集後記

AWRDチーム
左から、関井、Ming、松田

まずは展示にご協力いただいたみなさま、そして当日お越しくださったみなさま、本当にありがとうございました!AWRDには新しい時代をつくるプロジェクトと、それらを担う多様なエントリーが集まります。今回は、それらのほんの一部ではありますが、多くの方々にご覧いただくことができ本当に嬉しくおもっています。
今後はさらにこういった機会を増やし、日本だけでなく海外にもつないでいきますので、乞うご期待ください!(関井)

今回展示にご協力いただいた方々に改めてお礼申し上げます。1日だけの展示でしたが3つのアワードの受賞プロジェクトを並べて展示させていただきました。テーマは違えど、社会課題やあたらしい木の使い方など「課題を解決する」という点は同じです。どれも素晴らしいプロジェクトばかりなので、今後もAWRDへご応募いただいたプロジェクトや作品をフィーチャーしていきたいです。(松田)

AWRDはアイデアとプロジェクトが集まるプラットフォームとして、今回の展示で3つのテーマに沿ったアワードの受賞作品を紹介しました。AWRDショーケースを実現するためにご協力いただいた皆様、そして展示当日に素晴らしい作品や素材を観たり、聞いたり、触れたりしにきてくださった参加者の皆様、誠にありがとうございました。AWRD.comでは過去および現在のAWRDプロジェクトの優秀作品を常時公開しておりますので、ぜひご覧ください!(Ming)

Related Posts

前へ